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AI評価

人によるレビュー後の編集を、エンジン設定に再び整合させます。

human review を有効にしていて、翻訳者がドイツ語の文字列を手作業で修正したとします。もちろんそれ自体は望ましいことですが、その過程で、承認済みの用語が別の表現に置き換わったり、ブランドボイスのルールに反する文体になったり、エンジンの指示とは異なる言い回しになったりすることがあります。この時点では人の編集が正となり、エンジンが守るよう調整してきた設定は上書きされています。ポストエディット段階(postEdit)は、そのズレを埋める AI の処理です。人の編集を入力として受け取り、ジョブ完了前にエンジン設定との整合を取り直します。

text
postEdit  →  runs after humanEdit, reconciles its output to engine config

パイプラインが初めてなら、まずは Pipeline overview をご覧ください。

この段階の役割はそれだけで、非常に限定的です。ソースではなく人の編集に対して作用し、結果を採点することはありません。代わりに、エンジン上の他の翻訳と同じ glossary、ブランドボイス、instructions に沿うよう、人の出力を調整します。

調整される内容#

人の翻訳者は、エンジンにはない判断力を持ち込みます。たとえばニュアンス、文脈、不自然な表現の修正です。だからこそ human review 段階を有効にしているわけです。ただ、キューを処理する人がエンジン設定の全体像を常に把握しているとは限らないため、編集によってエンジンレベルのルールと食い違う揺れが入り込むことがあります。ポストエディットは、その両方を損なうことなく整合させます。

この処理では、人の出力をエンジン設定の 3 つのレイヤーに照らし合わせ、それらに合うようテキストを調整します。

  • Glossary – ソース用語を各ロケールで厳密な訳語に対応付けるためのものと、決して翻訳してはならない用語です。人の編集で承認済みの用語が同義語に置き換えられていた場合、この処理で元に戻します。
  • Brand voice – エンジンが言語をまたいで一貫して保つトーンやレジスターです。フォーマルからカジュアルへぶれてしまった編集は、定義したブランドボイスに合わせて整えられます。
  • Instructions – エンジンがすべての翻訳で従う常設ルールで、ここでも新規翻訳と同じように人の編集へ適用されます。

人の意図は残ります。変わるのは、他の翻訳全体が従っているルールと表現がぶつかった箇所だけです。remaining stages に引き継がれるのは、整合済みの人の編集です。

実行されるタイミング#

ポストエディット段階は human review が有効な場合にのみ利用できます。人の編集が入力だからです。編集がなければ整合させる対象がありません。ここで 2 つのポイントがありますが、特に意外に思われやすいのは 2 つ目です。

  • humanEdit に依存します。 エンジン設定では、human review が有効になるまで postEdit は有効化できません。まず human review を有効にしてください。ポストエディットはその出力を整合させます。
  • postEdit.enabled: true を有効にしていても、人の段階で出力がなければスキップされます。 human review はイベント駆動で、タイムアウトがあります。デフォルトは 48 時間です。タイムアウトすると、人の編集を経ずに AI 翻訳が最終結果になります。人の段階がタイムアウトしたり、何らかの理由でスキップされたりした場合は、整合させる編集がないため、ポストエディットもスキップされます。表示されるのは失敗ではなく、skipped のステップ記録です。

postEdit.enabled を設定したのに何も起きない?

最も多い理由は、人の段階で出力が生成されなかったことです。ポストエディットは人の編集に対してのみ動作します。human review がタイムアウトした(デフォルト 48h)かスキップされた場合、この段階で整合させるものはなく、postEdit.enabled の有無にかかわらずスキップされます。まずは人の段階の結果を確認してください。skipped の humanEdit ステップがあれば、同じ理由で postEdit もスキップされたことを意味します。こうしたステージごとの記録は Observe pipeline runs で確認できます。

AI評価者とは別物#

この段階を有効にする前に、ここは正しく押さえておく価値があります。名前は似ていますが、役割は正反対です。

AI評価者とは別物

ポストエディット段階は、翻訳出力を変更して エンジンのルールに合わせます。AI Reviewers は別機能で、出力を変更せずに非同期で翻訳品質をスコアリングします。一方はテキストを変え、もう一方は評価するだけで手を加えません。両方を併用することもできます。ポストエディットが人の編集を整合させ、その後で AI評価者 が整合後の結果を採点します。

人の編集をエンジンのルール内に収めたいなら、それはポストエディットです。これは出力そのものに作用します。翻訳には手を加えず、監視やレポートに使える品質シグナルが欲しいなら、それは AI Reviewers です。両者が答える問いは異なり、どちらか一方で他方の代わりにはなりません。

設定と可観測性#

ポストエディットはエンジンのパイプラインを構成する 1 段階で、他の段階と同様に切り替えられます。スキーマ上の項目は postEdit { enabled } で、humanEdit が有効でない限り有効化できないという常設ルールがあります。すべてのジョブで有効にするにはエンジンの Pipeline タブで設定し、単一の送信だけで有効にするにはリクエストの pipelineConfig に渡します。どちらのレイヤーでも、また postEdit を humanEdit に結び付けるルールについても、Configure the pipeline に記載されています。

この段階が実行されると、ジョブの steps[] 配列に postEdit エントリとして表示されます。編集を整合させた場合は completed、人の段階から処理対象が渡されなかった場合は skipped です。ステップ記録の完全な形式と completed / failed / skipped の意味は、正規の案内ページである Observe pipeline runs にまとまっています。

次のステップ#

Human review
ポストエディットが整合させる編集を生み出す段階です。Internal / External、ティア、48 時間のタイムアウトを紹介します。
自然なコピーへのリライト
次の任意ステージです。整合済みの出力を、ネイティブが書いたような自然な文章に書き換えます。
パイプラインを設定する
エンジン単位またはリクエスト単位で postEdit を有効にする方法と、それを human review に結び付けるルールを説明します。
AI Reviewers
出力を変更せずに翻訳品質を採点する機能です。この段階とは別のものです。

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Max PrilutskiyMax Prilutskiy·更新済み 約2か月前·1分で読めます